九州病害虫防除推進協議会設立主旨
一般社団法人 九州病害虫防除推進協議会(九防協)は、九州地域における主要農作物の安定生産上障害となっている病害虫の防除が、合理的、かつ、安全に行われるよう、本会会員(農業関係企業および団体)と農業関係試験研究機関(普及機関を含む)の連携による技術開発を円滑に進めるためのパイプ役として1970年に創立されました。創立当時は九州における病害虫防除指針の刊行が主な事業でありましたが、現在では「農薬連絡試験」を主要な事業として実施しております。農薬連絡試験は、普通作物、野菜作、果樹、茶樹の4部門において、会員によって開発された防除薬剤(天敵などを含む)の現場に即した使用法確立のための試験を県等の試験研究機関に依頼するものです。本試験の特徴は、①同じ試験課題を複数の機関で同時に実施し、単年度で複数の試験結果を得ることにより短期間で使用法確立につなげること、②本会独自の「主査」制度のもと設計検討から成績取りまとめまで専門家集団による討議を重視した運営を行うこと、にあります。これにより得られた試験成績は毎年ホームページ内の「会員様専用ページ」で公開し、技術の普及に役立てていただいております。また、農薬連絡試験の成績の中から特に結果が優れたものを取りまとめ、適宜「連絡試験成果集」を発刊しております。さらには、連絡試験を実施する機関の研究員並びに会員企業団体の技術者の資質向上と現場の実態認識のため、技術研修会等を催しております。創立30年目の2000年にはこれまでの植物防疫分野への貢献が認められ農林水産大臣から感謝状を授与されました。2020年には創立50周年を迎え今後も植物防疫分野におけるさらなる貢献に向けて一層努力いたします。